コラム & お知らせ

弁護士 守谷自由がみなさんに
分かりやすく法律解説や
具体的な相談事例、
そして解決事例などをお伝えしています。

2021.04.23 遺産相続

遺産・相続問題の解決事例~葬式費用・生前贈与・財産の使い込み~

1 葬式費用だけでなく、今後の供養代を引いて残った遺産を相続人で分けると主張された事例

(1)相続人は兄弟3人だけでしたが、喪主となった長子の方が遺産分割においても仕切り、葬式費用や墓代だけでなく、今後の供養代を長子の方が預かり、残りの遺産を兄弟で分けるという遺産分割を提案されました。この遺産分割案ですと、依頼者にはほとんど遺産が残らないことになります。

(2)葬式費用や供養代は、原則は喪主など祭祀を主宰する者が負担することになり、相続人間で合意がなされた場合は、遺産から葬式費用や今後の供養代を引くことができます。必ず遺産から葬式費用や供養代を引かなければならないということはありませんので、家庭裁判所の調停においては、その点を強く主張することによって、葬式費用や供養代を計算に入れず、遺産をそのまま法定相続分に応じて分割するという合意が成立しました。

(3)兄弟間であまり争いたくないという思いから、相手の言われるがままに遺産分割協議書に署名・押印してしまうと、後で後悔することになりかねません。依頼主の方に弁護士に相談することによって、法的な妥当性を知ったうえで、交渉あるいは調停を進めると、交渉を有利に進めることができます。相手方の提案に疑問を感じたら是非お早めにご相談ください。

 

2 相続人の一人が生前に被相続人から多額の生前贈与をもらっていた事例

(1)相続人の一人が生前に被相続人から多額の生前贈与をもらっており、その額がその相続人が相続する法定相続分を超えていましたが、その相続人は法定相続分どおりの遺産を求めている事案でした。生前贈与をもらっていた相続人は、生前贈与をもらっていたことを否定したため、交渉ではうまくいかず、弁護士が代理人となり、調停での話し合いになりましたが、そこでも頑なに否定しました。

(2)手方が生前贈与を否定し、特別受益(相続財産として持ち戻して計算する)を否定したため、調停でも成立せず、審判(裁判官が提出された資料を基に判断する)に移行しました。当方は、特別受益を関係づける資料である通帳等を提出し、主張したところ、審判では特別受益が認められ、相手方の特別受益が認められ、相手方が相続する財産はゼロとなりました。

(3)特別受益を主張する場合、相手方は遺産をもらえなくなったり、減少するので、調停・審判においては否定することがしばしばあります。そのときは、資料をもって、特別受益があったことを主張しないと、主張するだけでは、特別受益は認められません。また特別受益は、しばしば10年以上前のことが多いので資料が残っていないことがあります。特別受益が認められる資料かどうかは専門家である弁護士に早めにご相談いただいて保管していただくことが大切です。

 

3 亡くなった母親に父親とは別の男性の間に子がおり、依頼者は全く知らなかった事例

(1)依頼者は、亡くなった母親の相続手続をしようと戸籍を調べたところ、なんと母親には自分たち以外の腹違いの子がいたことを知りました。連絡をしてみましたが、お互い絶縁状態であったことを含め、相続手続が進みませんでした。

(2)相手方に相手方を含め相続人が何人いること、相続財産があること、法定相続分で分割することを丁寧に説明したところ、相手方も弁護士が入ったことで冷静になり、手続が順調に進み、円満に解決しました。

(3)当事者同士だとなかなか冷静に話し合いできないことも、弁護士が代理人に入ると冷静に話し合いができることがあります。また、弁護士は法的な専門家ですので、どのような分割するのが妥当かも説明しますので、その意味では相手方も信頼してくれ、手続きが円滑に進んだと思います。依頼者からも私に「依頼してよかった」というお言葉をいただきました。

 

4 兄弟が寝たきりの母親の財産を使い込んでいる可能性があったため家庭裁判所に成年後見人の選任を申し立てた事例

(1)父親は既に亡くなっており、母親は認知症が進み、寝たきりになっており、施設に入所していました。依頼者は、施設から遠方に住んでおり、なかなか母親のところにいけなかったところ、母親の預金通帳を見たところ不自然な引出しが発覚しました。頻繁に依頼者の兄弟が母親の施設に訪れているようです。信頼できる人に母親の財産管理を任せられないかという相談でした。

(2)相談を受けて、本人の財産調査を行うとともに、家庭裁判所に対して、成年後見人の選任の申立てを行いました。
家庭裁判所から選任された成年後見人は直ちに財産調査を行い、不自然な引出しについて兄弟に質問し、引出しを認めたため、返還を要請したようでした。

(3)面倒を見ている親族が、自分の財産と同一視してしまい、使い込んでしまう例があります。そのようなときは、家庭裁判所に第三者である成年後見人を選任してもらい、財産管理をしてもらうという方法があります。また事案によっては、私自身が成年後見人候補者となって、申し立てる場合もあります。

 

5 遺産分割において、遺産に不動産が多く、預金がほとんどなかった事例

(1)遺産分割において、遺産に賃貸物件の不動産が多く、現金・預貯金が不動産の価値と比較して少なかったため、遺産をどのように分割するかについてもめていました。

(2)調停において、それぞれの相続人が不動産の価値を主張したため、不動産の価値が定まらなかったため、調停成立後に、不動産を全て売却し現金に換えて、法定相続分で分割するという調停を成立させました。不動産売却についてもその他の不動産業者とも連携し、不動産を売却し、現金に換えるところまで全て行いました。

(3)遺産が現金に比較して不動産の方が多い場合、遺産分割が簡単にはいかないことがあります。しかし、その場合でも、粘り強く他の相続人らと交渉したことによって、最終的に他の相続人らにも納得のいく結論になることがあります。また、不動産を売却して現金に換える場合には、調停で終了ではなく、遺産分割が完了するまで、任せていただき、円満に解決いたしました。

 

6 子のいない夫婦にお互いに財産を全て相続させる遺言をした事例

(1)子どもがおらず、それぞれのご両親も亡くなられており、遺言書を作成しなければ、相談者の兄弟に財産の4分の1が相続されてしまう事例でした。相談者は兄弟仲が良くなく、配偶者に全て相続させたいと考えていた。

(2)夫婦ともにそれぞれの配偶者に財産を全て相続させる旨の公正証書遺言を作成いたしました。兄弟姉妹には遺留分がありませんので、この遺言を作成しておけば、相続開始後に紛争化することを避けることができます。

(3)夫婦ともにそれぞれの配偶者に財産を全て相続させる旨の公正証書遺言を作成いたしました。兄弟姉妹には遺留分がありませんので、この遺言を作成しておけば、相続開始後に紛争化することを避けることができます。

コラム&お知らせ一覧はこちら

このページトップに戻る