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2017.11.21 一般民事事件

[労働問題] 働き過ぎていると思ったら知っておきたいこと

1 最近働き過ぎていませんか

やりがいのある仕事があるのはよいことです。

しかし気が付いたら残業、休日出勤は当たり前、忙しすぎて家にいるようりも会社にいるほうが長いなんていうことありませんか。

しかも残業した時間分の給与、時間外残業代を支払ってもらえず「サービス残業」しているなんてことありませんか。

休みをとらないと体の疲れはとれません。「なかなか休めない!」「他の人に迷惑をかけてしまう」と思っていても、休まないと過労になってしまいます。また使用者に対して、残業代を請求しなければ使用者にとってあなたは「都合のよい労働力」になってしまいます。

残業や休日出勤した場合は、きっちり時間外残業代を請求しましょう。

時間外残業は2年で時効になってしまいますので、何もしなければ請求できなくなってしまいます。

 

2 法定労働時間

官公庁や一般企業では、1日8時間、週5日、週40時間労働が基本となっています。

週40時間労働時間が原則であることは法律によって定められています(労働基準法32条)。

しかし、この原則どおり働いている人はほとんどいないのではないでしょうか。

法律は週40時間労働の例外として、労働者の過半数で組織する労働組合か労働者の過半数を代表する者との労使協定において、時間外・休日労働について定め、行政官庁に届け出た場合には、法定の労働時間を超える時間外労働、法定の休日における休日労働が認められます。この労使協定を「時間外労働協定」(36協定)といいます。

会社が労働者に時間外労働をさせるためには、この36協定を結ばなければなりません。

次に時間外残業代の請求の要件をみていきます。

 

3 時間外残業代の請求の要件
⑴ 労働者が使用者に対して訴訟において未払い残業代等を請求するためには

①労働者と使用者との間に労働契約があること

②残業代等についての合意・規則がある場合はその内容

③割増賃金の基礎となる1時間あたりの賃金額

④時間外労働等の存在及びその時間数

を主張していくことになります。

(2) 労働契約
労働契約の立証については、雇用契約書や労働条件通知書の資料になります。もっとも、これらの資料が渡されておらず、ない場合でも、給与明細書等で立証が可能です。

(3) 残業代についての合意・規則
時間外労働等の手当や割増率が雇用契約書や労働条件通知書、就業規則に定められている場合には、これらのものが立証に必要となります。

ただし、これらが存在しないとしても、労働者は、使用者に対して法定の割増率に基づき請求できます(労働基準法32条、37条)。

(4) 基礎単価
時間外残業代を計算するために、時間外残業の計算の基礎となる1時間当たりの単価(基礎単価)の計算をする必要があります。

基礎単価を計算するためには、例えば月給制の場合には、月間又は1年間の所定労働日数、1日の所定労働時間と賃金の内訳及び金額が分かる資料が必要となるので、雇用契約書や労働条件通知書、賃金規定を含む就業規則、給与明細書等が必要となります。

(5) 労働時間
労働時間の立証については、漠然と「1日に1時間ほど残業していた」という労働者の陳述だけでは足りず、1日ごとに具体的な残業時間の主張立証を必要とします。

会社にタイムカードがあり、出社時刻、退社時刻が実態を反映している場合には、タイムカードの写しが労働時間を証明する資料といえます。

タイムカードがない場合でも、出社時刻、退社時刻の記載がある日報や、会社で使用しているパソコンのログオン・ログオフの履歴、トラック運転手等の場合に車のタコメーターの記録などで労働時間を把握した裁判例もあります。

 

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